H-NO-05 構造のこと

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基本構造

本計画は、在来木造2階建ての住宅です。

柱は、「外周部120角・内部105角」サイズの杉無垢材を弊社標準としておりますが、JAS材指定も行っておりまして、構造等級はE70以上となっています。

基本的に弊社は、構造が複雑になる設計をしないように心がけておりますが、今回は、意匠デザインにより片流れ屋根と切妻屋根の複合屋根を採用したことと、1階から小屋まで続く吹抜けを設けた関係で外周部と内部が取り合うことになりまして、いつもと比較して気を遣う部分が多少ありました。

その他、玄関屋根の納め方もデザインを優先しながらも複雑にならないように考える部分もありましたので、弊社の中では構造部分で考えることが多かった計画の部類だと思います。

 

地盤補強工事

計画地での地盤調査の結果、補強が必要なことが分かりました。
弊社では、特段の理由がない限りは小口径鋼管杭を採用しております。

今回は、支持層が比較的浅かったので、2~3mぐらいの短い鋼管杭で問題ありませんでしたが、それでも100万円ほどの費用が掛かります。

尚、費用については、杭長さの他に建物の広さ(本数)にも寄りますが、地盤が良いに越したことはありません。

 

配筋検査

木造の基礎程度の仕様であれば、意匠設計である弊社(監理者)で配筋検査を実施します。

先の通り、弊社は構造が複雑になる設計をしないように心がけておりますので、良くみるベタ基礎の配筋ですが、一部の広い構造区画のスラブ配筋は「D13-200ピッチ」ではなく「D13-100ピッチ」として補強されています。

 

構造材料と金物検査

構造材については、プレカット工場で加工されて来るので間違えていることはないですが、念のためにサイズや品質を確認します。

また、気になることがあれば、現場監督と協議して是正することもありますが、多くの場合は次回以降の(問題はないがより良くするために)改善すべき内容としてメモしておきます。

構造金物については、瑕疵保険の検査もありますが、監理者としても確認します。
現場監督や大工さんも確認しながら施工頂いていますが、人がやることなので誰しもが間違えます。
よって、別の視点で確認出来る監理者のチェックが必要だと思います。

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