断熱について
既に他案件でも書いていることですが、弊社の標準仕様は「付加断熱:ネオマフォーム、充填断熱:セルローズファイバー/※屋根・壁共」「基礎外断熱:パフォームガード」となります。
この仕様に寄らない場合は、例えば、外壁にEPSを採用する場合がありますが、お客様のご要望などをお聞きして総合的に判断して採用する断熱材を決めています。
さて、本計画は弊社の標準仕様となっていますが、パッシブハウス認定を目指していることもあり、通常よりシビアに温熱設計をしています。
その1例としては、基礎断熱のパフォームガードはキリが良い100mm若しくは90mmを採用することが殆どですが、今回は少し基礎断熱に性能が欲しかったので110mmという中途半端な寸法を採用しています。
他の断熱材は60mmや75mmと厚みが決まっていますが、パフォームガードの良さの1つがサイズフリーな部分かと思います。
その他、壁付加断熱のネオマフォームも90mmの方が(周辺で使う)木材の歩留まりが良いのですが、今回は断熱性能を上げたかったので100mmを採用しています。
気密について
弊社の気密面は、外部面材(壁・屋根共)の外側ですが、基本的に5地域以上であれば壁内の防湿シートを施工しない仕様にしているので、外部面材のみで気密性能を確保しています。
尚、気密に関しては、以前は構造用面材の外側に気密テープを貼る方法を採用していましたが、ここ何件かで「制震テープによる気密施工(※構造柱や梁と構造用面材の間に制震テープを施工する)」を試しています。
この方法を採用するメリットは「建物の地震に対する備えをプラスしながら、気密が確保出来る」「構造柱や梁と面材の間の粘着テープで気密を取っているので、劣化が少ない(と思われる)」点ですが、デメリットはシンプルに施工が大変なことです。
さて、今回はパッシブハウス認定を目指しているので、いつも以上に気密施工に気を遣いますが、制震テープによる方法をパッシブハウス認定案件で試したことがないので、結構ドキドキしていました。
現場で気密施工に関わる方々からは前日寝られないという声が聞こえたぐらいでしたが、結果はC値0.1となっておりまして、きちんと気密性能が確保されていました。
やはり、肝となる部分をきちんと押さえて理解し施工されていれば、問題ないということだと思います。
現場からは(施工が大変だから)不評なのですが、総合的に制震テープ気密施工が良いと思っていますので、今後も改良を重ねて取り組んでいきたいと思っています。