column045 土地探しを考える

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土地探しのコツ

当たり前の話ですが、注文住宅を建築する場合は建築可能な土地が必要です。

その土地が、親御さんから相続するなど既に決まっている場合は、この部分で悩むことは少ないと思いますが、これから購入する場合は皆様それぞれに分からないことがあり、ご苦労されることが多いのではないでしょうか。

そこで今回は、そんな土地探しについて、普段お客様から頂くご相談等を踏まえながら、設計事務所として思っていること・感じていることを書かせて頂こうと思います。

まず、土地探しを始める際に皆様が行うことは、どのエリアで探すのか?を検討することかと思います。
パターンとしては、現在のお住まいの近郊やお子様が通う学校の学区内などがあるかと思いますが、重要なことは土地探しの優先順位を決めることです。

例えば、「お子様の学区内」が優先されるなら、土地価格によっては小さい土地を探すしかありませんし、「住宅の広さ」が優先されるなら、土地価格によっては安価に買えるエリアに変更して探すしかないなど、探すべきエリアが明確になってきます。

このように書くと簡単にエリアが決まる気もしますが、実際には、住宅に関する様々な情報が揃っていないと、特に建築コストを把握していないとおいそれと判断することが出来ません。

ではどうするのか?
まずは、設計事務所へ相談に行くことです。

土地探し何だから不動産会社では?と思うかもしれませんが、ここでの皆様のゴールは「土地を探す」ことではなく「快適な住まいを建築する」ことです。

不動産会社は土地のことには詳しいかもしれませんが、住宅のことも詳しいか?と問われればそのようなことはほぼありません。

要は、住宅建築のプロである建築士に皆様が希望する、例えば「快適で健康に暮らせる家」がどのぐらいの広さの土地が必要で、どのぐらいの予算がないと建築出来ないのか?を確認する必要があるということです。

それを知って初めて、土地に掛けられる予算を想定することが出来ますし、予算を知ることでエリア選定を行うことが出来るようになると思います。

尚、相談すべき設計事務所については、設計事務所各々で建築コストに違いがありますので、実際は「依頼したい設計事務所」を先に決めてから土地探しを始めた方が良いとは思います。

 

相談先は工務店ではダメなのか

先の土地探しについて、相談先を設計事務所としました。
当たり前の疑問として「工務店では駄目なのか?」と思う方もいらっしゃると思いますが、ここで重要なことは、設計を生業としている建築士(以下、設計士)に相談する、ということです。

工務店に設計士が在籍している場合もありますので、そういったケースであれば工務店でも構いませんが、設計士としていることには理由があります。

土地探しでエリア選定の次に行うことは、候補の土地にご希望(ここでは、間取りや広さ、機能性のこと)の住宅が建築出来るのか?を検討することです。

住宅などを建築する場合、建築基準法を始め様々な法令を遵守する必要があります。
例えば、用途地域によって建てられる規模(広さや大きさ)が決まっています。
また、道路斜線や北側斜線(都市部では高度斜線)などの高さの規制もあります。
更には、法令以外でも「温熱的に効果的な日射取得が可能なのか?」などの土地で決まってしまう条件についても検討が必要です。

それらをひも解いて、候補となった土地に「皆様が希望する住宅が建築可能なのか」を判断しないといけませんが、これは設計士の仕事です。

先に、建築予算を把握するために設計事務所に相談して欲しいと書きましたが、こちらの法令等による建築の可能性を判断するためにも、設計事務所に相談することがとても重要です。

 

トータルコストを知る

先ほど土地に掛けられる予算のことを書きましたが、実際はご用意可能な予算(以下、トータルコスト)を把握していないと想定することが出来ません。

トータルコストは、それをキャッシュでご用意する方は分かりやすいですが、多くの方が利用する住宅ローンの場合は、基本的には金融機関等のローン審査をしないとその把握は難しいと思います。

弊社のように住宅ローンアドバイザーが提携先にいる場合は別ですが、一般的にはそのローン審査等のお金に係る部分は不動産会社(又はその提携先であるFP)が受け持つことが多いです。

そういった事情からトータルコストを不動産会社が把握していることが多く、結果として、その内訳である「土地代や建築費、設計監理料、その他諸経費」の割合を不動産会社のアドバイスで決めてしまうことが多くなるのかと思っております。

しかし、建築費や設計監理料は設計事務所の方がより正確な金額が分かるはずで、このことからも設計事務所に相談された方が良い理由が見えてくると思います。

 

餅は餅屋

最終的に土地を購入する時は、不動産会社(正確には、宅地建物取引士)に仲介して頂く必要があり、設計士のみで土地が購入出来るわけではありません。

要は、適材適所の人材を相談先として、土地探しをしないといけないということです。

皆様の予算に見合った土地を探してくれるのは不動産会社ですが、その土地に希望の住宅が建築可能か判断するのは設計事務所(設計士)であり、お金に係ることの相談先はファイナンシャルプランナー(FP)です。

土地探しにおいて、初めに不動産会社へ行くと宅建士やFPの協力が得られるので、土地自体は購入出来てしまいますが、その前に皆様の目標・目的が「快適で健康に暮らせる家」の実現だということを思い出して頂き、まずは設計士へご相談頂きたいと思います。

 

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