建て方
本計画は、1階RC造・2階在来軸組工法の混構造です。
また、PH階がありまして、屋上を含めると3層の建物になっています。
構造材は、秩父にあるウッディーコイケさんの多摩産材の杉材を中心に構成されていまして、土台は桧無垢材、柱は杉無垢柱、梁は杉無垢材をベースに耐力が必要な梁は米松無垢材です。
プレカット会社にウッディーコイケさんを選択している理由は、多摩産材を中心とした地域材を利用出来ることと防蟻処理のホウ酸塩を工場で加圧注入出来ることです。
工場でホウ酸塩を加圧注入することにより、建て方後では塗布出来ない構造材の継ぎ手や仕口、ほぞ穴などまでホウ酸処理が可能になります。
1階RC造とは言え内部は木材で構成されているために、混構造の割にはそれなりの時間が掛かりました。
金物検査
一般的な在来木造の構造設計をしてくれる構造事務所は、計算と図面作成までが多い(依頼すれば、現場検査も実施してくれます)と思いますが、今回依頼している構造事務所は上棟後の金物検査まで実施します。
今回は、諸事情により依頼した構造設計者ではない方が実施した為に多少お時間が掛かりましたが、その分丁寧に検査を実施してくれました。
意匠設計者としては、さほど複雑な設計をしたつもりはなかったのですが、今回はペントハウスがあったことも影響してなかなか施工が大変な部分もありました。
今後は、設計段階で注意が必要な部分の発見等があった検査となりました。