H-SN-05 山留工事とRC壁・基礎工事

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山留工事

前回も書きましたが、本計画の敷地は西側の宅地が全面道路から3m程高い上に、敷地内にも高低差がある工事難易度の高い手間の掛かる敷地条件となっています。

今回は、1階部分のRC造を土留めとすることで敷地内の高低差を解消する計画ですが、RC部分の工事をする為に一度土を搬出する必要があります。
それら一連の工事をする為に仮の土留となる山留工事を行います。

山留は、小規模工事では一般的な工法である「親杭横矢板壁工法」です。
親杭(H鋼材)を等間隔で地中に打込み、親杭と親杭の間に木製の横矢板を差し込んで山留壁を作ります。

 

また、敷地上段などからRC躯体内部への雨水等の侵入を防ぐために防水工事が必要となりますが、弊社では「ボルクレイ防水工法」を標準採用しています。

ボルクレイ防水は、セトコ社という米国の会社で開発された地下防水材を使う工法です。
防水材の元となるベントナイトは、水分に触れると膨潤してゲル状になるのですが、それで防水層を形成します。

その効果は半永久的に持続するそうで、長期安定性に優れた防水工法です。

 

RC壁・基礎工事

山留工事等が完了後、耐圧版下に断熱材を敷き込み、RC躯体の為に配筋を行っていきます。
今回は敷地に高低差がある関係で、コンクリート打設は3回に分けて行います。

まずは、耐圧版の配筋を行います。
構造事務所による配筋検査を実施後に、コンクリート打設。

次に、1階部分のRC壁(土留部を含む)及び2階部分の耐圧版(ここはいわゆる基礎部分です)の配筋を行い、再び構造事務所の配筋検査を実施後にコンクリート打設。

最後に、2階の基礎立上り部のコンクリート打設です。

クライアントに土地を見せて頂いた初見の感想そのままに、なかなか手間の掛かる工事となりましたが、ここまでくれば通常の木造住宅と変わりませんので、ひとまず安堵といったところですね。

 

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