House-TA-07 下地工事から仕上げ工事

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内部下地

今回は準防火地域の木造3階建てなので、準耐火建築物にする必要があります。
内部下地は、基本的には石膏ボードを張りますが、内壁に関しては石膏ボードt15以上が必要です。

更に弊社の場合は、石膏ボードt15を施工した後に配線層t30をとりますが、これは電気配線等の為に内壁に穴を開けないで施工するための工夫です。

これにより、防湿や準耐火構造のためにコンセントボックスなどの処理が不要になりますが、配線層施工の手間や少し部屋が狭くなるなどのデメリットも存在します。

そのデメリットを嫌い、外壁面にはコンセントを設けないルールを採用している会社もありますが、弊社では防湿シートを施工する限りは、配線層を設けるようにしています。

 

外部下地

先の通り、準耐火建築物なので、外部下地もそれなりの施工が必要です。
今回は、ガルバリウム鋼板仕上げと杉板張りの併用ですが、下地は外壁仕上げによっても違いがあります。

基本的には、ガルバリウム鋼板は石膏ボードt12.5以上が、木板張りは硬質木片セメント板t18以上が下地として必要ですが、方法は色々とあるかと思います。

また、外壁仕上げ前には、付加断熱や透湿防水シート、通気胴縁を施工しますが、杉板張りはファサードラタン(すのこ張り)にしたために、耐久性の高いウルト社のドイツ製透湿防水シートを採用しました。

ファサードラタン用の透湿防水シートは初めて使用しましたが、通常のシートに比べ遥かに厚みがあり、ベロア生地のような肌触りが何とも良かったですね。

隣地間がとても狭く、外回りの施工がかなり大変ですが、大工さんには丁寧に進めて頂いています。

 

外部仕上げ工事

先にも書きましたが、今回の外壁仕上げは「ガルバリウム鋼板縦ハゼ張り」と「杉板ファサードラタン」を併用しています。
板張りについては今までも採用して来ましたが、今回は初めてファサードラタン(すのこ)張りを採用しました。

今までファサードラタンを選択してこなかった理由は、すのこ張りにすると透湿防水シートに紫外線が直接当たり、シートの劣化を招く可能性を懸念したためです。

要は、防水面の耐久性を気にしていましたが、ファサードラタン張りは木板同士に隙間がある為に、材が乾きやすく持ちが良いことや部分的なメンテナンスはやり易いなどのメリットもあります。

また、たとえ透湿防水シートが劣化して破れるようなことになっても、付加断熱がネオマフォーム(テープあり)なので、すぐに雨水等が侵入するわけでもありません。

このように、多くのことには一長一短が存在すると思いますので、総合的に考える必要があります。

今回は、ファサードラタン用の耐候性のある透湿防水シートを選択するのは当然として、紫外線対策として隙間を狭くする(隙間面積率を低くする)工夫をすることで、採用することにしました。

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