建て方
ウッドショックの影響もあり予定より遅れておりましたが、無事に上棟することが出来ました。
最近は、構造材に山長商店さんの紀州産材を使用することが多かったですが、今回は埼玉県秩父市にプレカット工場があるウッディーコイケさんの材料(西川材等)を使用しております。
ウッディーコイケさんを選択した理由は大きく2つありますが、1つがなるべく近郊の材料(地域産材)を使用したいとの考えからです。
山長商店さんの材料は大変素晴らしいものですが、和歌山県から運んで来るので輸送時の二酸化炭素排出量が増えてしまいますが、地球環境を考えライフサイクルとしての二酸化炭素排出量を減らすことを考えれば、輸送距離にも配慮したいと思っています。
もう1つは、ホウ酸塩を工場で加圧減圧注入出来ることです。
これにより、全構造材の両面・両コバ・両木口・継ぎ手・仕口・ボルト穴・ほぞ穴などまで表面を完璧にホウ酸塩処理出来るので、現場塗布に比べて精度としても量としても高いレベルのホウ酸塩処理が可能になります。
日本中探しても、そういったことの出来るプレカット工場は殆どないようなので、近場にあることに感謝ですね。
屋根工事
弊社は、基本的には2重タルキ工法を採用しています。
理由は、登り梁の屋根断熱にすることが殆どなので施工性も踏まえてはいますが、雨仕舞に配慮しているためです。
今回は、東京の狭小地ということもあり高度斜線で屋根形状が決まっていますので、北側は急勾配の屋根になっています。
また南側は、建物の最高高さと3階の天井高さに配慮して、低勾配の屋根としており北側とは異勾配となっています。
写真は北側の屋根ですが、登り梁の上に構造用合板を敷き、付加断熱のネオマフォームt80の上に防水透湿シート(ウートップトリオ/ウルト)の施工をしたところです。
中間検査
2階建てでも瑕疵保険の中間検査はありますが、木造三階建てになると2階建てではない建築基準法上の中間検査があります。
屋根工事完了時に検査を受けますが、基本的には構造用の金物が図面通りに設置されているかを確認します。
今回は特殊な工法ではないので、特に問題もなく無事に検査は合格しまして、今後は断熱・気密工事に入ります。
さて、検査当日は窓の搬入日でしたが、狭小住宅のあるあるで材料等の置く場所には苦労します。
現場には、次の工程で使用する木材や断熱材等が所狭しと置かれていまして、材料の発注と工事を効率良く繰り返さないといけませんので、とてもデリケートな工程管理となっております。