House-TA-04 地盤補強工事と基礎工事

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地盤補強工事

地震が多い日本では、命や資産を守るために耐震性が重要になりますが、それらは建物の性能だけが決まるわけではなく、建物を支える地盤にも目を向ける必要があります。

基本的には、地盤調査を行ってその良し悪しを判断しますが、設計上必要な地盤の強さ(以下、地耐力)がなかった場合は、必要な地耐力となるように地盤補強工事を行います。

地盤補強工事には色々と種類がありますが、採用例が多い工法として「表層改良工事」「湿式柱状改良工事(以下、柱状改良工事)」「小口径鋼管杭工事(以下、鋼管杭工事)」などがあります。

各工法の特徴などは別の機会に書くことにしますが、今回の調査結果では支持地盤が4~5m付近であったため、表層改良工事以外の工法を選択することとなります。

選択する工法は、お客様ともご相談しました結果、「将来的に撤去可能な工法を選択したい」とのご希望を頂きましたので、鋼管杭工事にて地盤補強工事を行うことになりました。

鋼管杭工事は、柱状改良工事にある一部のデメリットを解消できる特徴がありますが、若干費用の掛かる工法になります。

尚、「撤去可能な工法」ということで別の工法も検討はしましたが、狭小敷地なことや建物が四角でないことなどが理由で、他の工法は採用出来ませんでした。

 

基礎工事

断熱仕様により基礎工事の工程が変わりますが、今回は床断熱を採用しましたので一般的な基礎工事と工程は同じで、基礎の段階で断熱工事はありません。

そういったことでは、基礎工事の工程は基礎断熱より少なく、また、今回は建物規模が小さいこともありますので、より早く完了しそうな感じです。

しかし、敷地ギリギリ(隣地所有者との合意により、民法234条は遵守していません)な本計画は、材料置場が無いので作業がスムーズにいかない部分があり、実際は余計な時間が取られることもあります。

そうかと思えば、小規模な故に配筋検査はあっという間に完了しますし、狭小敷地にありがちな狭い前面道路ではなく比較的広い前面道路なために、コンクリート打設などはやり易くて打設自体は短時間で完了します。

このように、工程ごとの作業の進み具合が読みにくい条件となっていて監督も頭を悩ませておりますが、予定している日程で竣工出来るようにうまく工事を進められればと思います。

 

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