H-OY-05 解体工事から基礎補強工事

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解体工事

既存住宅の建て替えの場合は、主に機械で解体出来るので難しいことはないですが、改修の場合は人力での解体が基本になりますので、コストと時間が掛かります。

そういったことでは、既存住宅利用は解体費が高額になる可能性がありますので、建て替えよりコストが安くなるとはと一概には言えないと思います。

さて、今回は増築部の2階部分を解体して平屋建てとして再利用する計画ですので、2階は(一部の通し柱を除いて)全て解体、1階はスケルトン解体をします。

スケルトン解体とは、柱や梁などの構造部材は残して解体する手法です。

再利用する部分を傷つけないように注意しながらの解体になりますが、解体しないと分からない部分がありますので、一日置きぐらいに現場確認へ行きました。

建築地が遠方の場合は大変な作業になりますが、今回は事務所から建築地が歩いて行ける距離なので助かっています。
また、調査段階で不明だった母屋との取り合いも、解体を進めながら設計内容との相違を確認・検討しました。

 

基礎補強工事

改修の方法によっては基礎には手を付けない場合もありますが、今回はクライアントが高い耐震性能を求めていたこともあり、基礎補強工事を実施することになりました。

主な補強工事内容は、以下です。
・既存の基礎立上りはフーチングのない独立基礎でしたが、それらを新設する耐圧版で一体化
・新たに耐力壁を設置した箇所には、基礎立上りを新設

既存基礎立上りと耐圧版配筋の接合はケミカルアンカーを使用しますが、耐圧版の配筋ピッチである250mm置きにケミカルアンカーを施工しました。

また、各所にある既存基礎立上りは、耐圧版の配筋を通すために貫通口の施工がありましたが、ケミカルアンカーの作業も合わせて、なかなか時間と労力が掛かる作業となりました。

配筋工事とその検査が一通り完了すると、コンクリート打設です。
耐圧版は新築と同程度の面積がありましたので、ポンプ車でコンクリート打設を実施しましたが、新設の基礎立上りは、少量の為に人力でのコンクリート打設となりました。

 

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