H-KRN-07 気密・断熱工事と気密測定

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気密工事

気密施工方法は、大きくは「外周面気密」か「内周面気密」のどちらかになりますが、弊社は屋根の構造用合板と外壁の構造用面材で行う「外周面気密」のテープ処理が基本です。

理由は、シンプルで施工がし易いことが挙げられますが、何よりも複雑にしないことが重要だと思っています。

また、内部に可変調湿シートも施工しますが、こちらはあくまでも防湿層として施工していますので、気密性能としてはプラスアルファ効果ぐらいの位置付けです。

窓廻りについては、使用する窓によって違います。
今回は木製窓(Smartwin/佐藤の窓)を採用しましたので、躯体と窓の間にウルトの膨張パッキンを施工して気密処理をしていますが、現場監督の判断で内部側からシールで補強する場合もあります。

 

中間時気密測定

気密測定は、中間時と完成時の2回実施します。
中間時は、気密測定が可能な工事が完了した段階になりますが、窓施工が完了して断熱工事に入る前に実施することが多いです。

断熱工事前に実施する理由は、断熱工事を実施してしまうと気密測定時に目標値が出ない(何か施工上の不具合)などの事象が発生した場合に、是正がやり難くなるからです。

また、設備スリーブ(配線や配管の為に予め穴を開けておく材料)も、気密測定後に施工すると不具合に気が付かないので、気密測定前に完了させます。

本計画は、パッシブハウス認定物件の為に基準である「漏気回数0.6回/h」をクリアする必要がありますが、無事に基準をクリアしておりました。

 

断熱工事

本計画はパッシブハウス認定物件なので、基準の冷暖房需要をクリアする為の要素の1つとして高い断熱性能が必要です。
ご参考までに、本計画の仕様は以下となっております。
◎屋根断熱
・付加断熱:ネオマフォームt100
・充填断熱:セルローズファイバーt450
◎壁断熱
・付加断熱:ネオマフォームt160
・充填断熱:セルローズファイバーt120
◎基礎断熱
・基礎立上り:防蟻EPSt150
・耐圧版下端:XPSt200

平屋建ての計画の為に数字上は不利になりやすいですが、壁の付加断熱t160に表れています。

 

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