エコハウス・アワード2024受賞

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エコハウス・アワードとは

弊社が設計監理しました追分宿・平屋のパッシブハウス(2023年完成)は、ドイツ・パッシブハウス研究所が認定しているパッシブハウスの性能を有する住宅ですが、日本ではパッシブハウス・ジャパンが認定の窓口になっております。

そのパッシブハウス・ジャパンでは、年に1度、活動報告を兼ねた全国大会(総会のようなもの)を実施しておりますが、その中のプログラムに「エコハウス・アワード」という省エネ建築物のコンテストがありまして、基本的にはパッシブハウス・ジャパン会員が手掛けた建物のみが応募対象となっています。

そのコンテストが今年も「エコハウス・アワード2024」として開催されました。
2016年から始まりまして7回目の開催となるようですが、初期の頃は、パッシブハウス自体が年に4,5件程度しか完成しなかったこともあり、推奨エコハウス部門や地域トップランナー部門といった日本の省エネ基準を条件とした部門もありました。

近年は、パッシブハウスが年に10件以上完成していますので、部門もパッシブハウス基準を始めとしたドイツ・パッシブハウス研究所の認証カテゴリーに則した部門のみになりました。
また、前回からはHEMSや温湿度計で計測したデータも提出するという条件も加わりまして、応募するだけでもハードルが高いコンテストになってきています。

見方を変えると、省エネ性という部分では全てパッシブハウスの為に温熱的な快適性を含めて同レベルです。よって、デザイン性や空調換気システムがきちんと機能しているのか(HEMSや温湿度データで確認)といった生活の質まで踏み込んだコンテストになっていると思います。

 

エコハウス大賞と人気特別賞をダブル受賞

コンテストとしては住宅・非住宅の条件はないのですが、今回は1件の社員寮と8件の住宅の応募があったようで、弊社は「追分宿・平屋のパッシブハウス」という軽井沢に建つ平屋住宅で参加しました。

弊社では、数年前からHEMSによる電気消費量の計測とスイッチボットによる温湿度の計測を実施していますが、パッシブハウス・ジャパンのメンバーでもそれを実施している方は少ないようで、先にも書きましたが、応募するだけでも狭き門なことが応募総数で分かりますね。

さて、私自身、本コンテストに応募するのは久しぶりで、2019年(第4回)以来の5年ぶり(3開催ぶり)の応募でした。
ちなみに、前回応募した物件は「木と樹の家」という東京都文京区に建つ、建築雑誌のビルダーズが主催する日本エコハウス大賞2018で「新築部門・優秀賞」と「オスモ&エーデル協賛賞」の2冠を達成した住宅だったのですが、エコハウス・アワードでは何も取れなかったという苦い思い出があります。笑

それからは、何となく応募から疎遠になっていたのですが、疎遠になる理由の1つが(こんなこと書くと怒られますが笑)以外に準備が大変なことです。
その他、完成のタイミングや諸事情もありまして参加出来ていませんでしたが、今回は色々な条件が良かったこともあり、久しぶりに参加することにしました。

その結果がナント、、
エコハウス大賞」と「人気特別賞」の2冠を達成しました!!!
大変な準備が報われました。笑

良く考えると、この2つの賞を頂けたことは、審査する方と(公開審査や資料を見た)当日の参加者それぞれに評価頂いたとも言えまして、多くの方々に評価頂けて設計者として嬉しい限りです。

設計をご依頼頂いた住まい手を始め、物件に関わって頂いた全ての方に感謝申し上げると共に、今後もこの賞に恥じない住宅を設計していきたいと思います。

ありがとうございました!!

 

パッシブハウスを体感しよう

パッシブハウスとは、いわゆるパッシブデザイン設計手法の1つです。
PHPPというシミュレーションソフトを利用して、住まいで利用できる日射量を正確に解析するなど、通常のパッシブデザイン設計と比較して高度な手法で、最終的に暖冷房需要(ざっくり書くと、エアコン等の冷暖房機器の使用量)が基準を満たしているかで評価されています。

それは、多くのパッシブハウスが2.2kW(6畳用)エアコンで冷暖房出来てしまう性能で、省エネで快適な空間を作ってくれることにつながるのですが、例えば、気密性能と換気システムの相乗効果で家の埃が少なくなるなど、省エネ等以外にも多くの住まい手が感じるメリットなどがあります。

と、このような説明は至る所で見聞きできることですが、
多くの皆様が半信半疑なためにパッシブハウスを造りたいと思われる方が増えていかないのかとも思っています。

その半信半疑を解消するためにはご体感頂くのが一番良いと思います。

現在、弊社が設計監理しているパッシブハウス認定取得を目指す住宅が東京都練馬区で工事中ですが、お客様のご厚意により完成見学会を実施出来ることになりました。
ご見学には多少の条件をつけさせて頂いていますが、是非この機会にパッシブハウス性能の住宅をご体感頂ければと思います。

詳しくは、弊社のHPをご覧頂ければと思います。
→ https://ma-archi.com/ (EVENT欄参照)

ArchiAtelierMA株式会社
丸山晃寿

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