House-MS-07 躯体工事

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屋根の気密と付加断熱

気密層がシンプルになることと気密処理がやり易いことを主な理由として、弊社では外部の構造用面材で気密処理を行います。

今回も面材気密としておりますので、屋根も構造用合板面で気密処理を行います。

尚、屋根を構造用面材で気密処理する場合は、登り梁にする必要があると思います。
よって、プラン計画時から2階を勾配天井で検討することが多くなりますが、空間計画としても面白いことが出来ますので、この方法を採用することが多くなります。

屋根はなるべく早く雨仕舞をしたい部分ですので、今回は気密処理と断熱施工、1層目の防水シートまで一気に施工しました。

 

気密処理

気密処理の方法としては、面材の継手にテープを張る方法を基本としています。
また、今回は施工を依頼した水戸工務店さんが、テープを張る前に追加で発泡ウレタン処理を行っています。

このように、設計図書には書かれていなくてもより良い方法を工務店さんが考えたり、お互いに意見を出し合いより良い方法を探っていけるところが家づくりを設計事務所に依頼する1つの利点かと思っています。

その他、面材気密処理の方法として、構造用面材を貼る前に気密パッキンを挟む方法もあります。
今回は、室内側に防湿シートも張るのでそこまでは不要と判断しましたが、より気密性能が維持することが可能になると思います。

 

日本エコハウス大賞協賛賞

今回は、建築知識ビルダーズ主催の日本エコハウス大賞協賛賞(オスモ&エーデル賞)の受賞コンビで家づくりを行っています。
(ちなみに、水戸工務店さんが2017年、弊社が2018年の受賞です。)

オスモ&エーデル賞を受賞すると副賞としてオスモ商品がもらえます。
1つがドイツワインですが、もう1つもらえる副賞の方が凄くて、外付けブラインドのヴァレーマが1台プレゼントされます。

それをどの案件で使用しようかいろいろ思案していたのですが、本案件の施工を水戸工務店さんに依頼することになり、、
こんなベストな使い道はないですねよ?笑

そんなこともあり、本案件はオスモ&エーデルの商品をなるべく使うようにして計画しましたが、その1つとして「エーデルフェンスター」というオスモ&エーデルが取り扱っているドイツ製の高性能樹脂窓を採用しています。

私もエーデルフェンスターは初めて使う商品ですが、大開口を連窓で使用しても連結部材により接合部をスッキリと見せることが可能になっています。

 

高性能樹脂窓取付

そんなエーデルフェンスターの設置を先日行いました。
結論を先に書くと上手く設置出来たと思いますが、まあまあ大変な工程ではありました。
(*設置の様子はInstagramでもご紹介しています。)

まず、単純に設置だけ出来れば良いのですが、窓を取付けるためにガラスを含む各部材を外さないといけません。
これはこれで良くあることではありますが、取り外すことを前提としていないかの如く、キッチリとハマり過ぎていて外すのに一苦労しました。

また、3台の窓を連結する大開口なデザインにしましたので、連結部材を取付ける必要があります。

オスモ&エーデル的には、窓枠を床に寝かせたまま連結部材を取付けていくのが正しい方法みたいでしたが、どうにも無理があるように感じられて、職人さんの意見で上がったセンターの部分を設置場所に仮止めして左右の窓を連結する方法を選択しました。

結果としてこの方法が成功しまして、枠組立→膨張気密パッキン取付→設置までの工程はうまく出来たと思います。

最後は、ガラスを枠に戻して終了なのですが、パッキン材がキツキツ過ぎてなかなかはまらない事態になりました。
確かに、隙間があると気密性能が落ちるのは分かりますが、とにかく苦労させられました。

こうして書くと悪い窓みたいな印象を与えるかもしれませんが、性能としては、、
・FIX窓:Ug=0.6/G-value=0.58/Uf=0.98
・ドレーキップ窓:Ug=0.5/G-value=0.59/Uf=1.0
とのことですので、日本の樹脂窓とは比較にならない、特にガラス性能が非常に良い商品になっております。

今回は国内在庫品を使用した為、輸入品と比べて納期も掛かりませんし価格も抑えられております。
今後のお客様の使用感にもよりますが、選択肢の1つになるかもしれません。

 

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