House-MS-09 造作工事

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石膏ボード張

現場は防湿工事も終わり、フローリング張や石膏ボード張などの造作工事に入りました。

弊社で使用する材料は、環境(外部・内部共に)に悪い影響を与えない材料を基本としています。
床仕上げ材では無垢フローリングを使うようにしていますが、今回は1階をパイン、2階はオークを採用しています。

また、壁や天井の仕上げは自然塗料系をお勧めしておりますが、下地の石膏ボードにシックハウス症候群の主な原因物質であるホルムアルデヒドを吸収し分解する機能を持った「ハイクリンボード」の調湿機能タイプを使用しています。

シックハウス症候群が問題になって以降、ホルムアルデヒドを含む材料は規制により使用が制限されていますが、実際はゼロではないので、条件が整えば家の中に発散される可能性があります。

ハイクリンボードはその対策で使用していますが、調湿機能タイプとすることで同時に調湿対策も可能にしています。
調湿については珪藻土等の仕上げ材でも可能ですが、石膏ボードで対策する方が安価に出来ると思ってこの方法を採用しています。

それと、蓄熱効果を狙って外周面の石膏ボードは2枚張にしています。
外断熱のRC造ほどの効果は見込めませんが、プラスアルファの効果として屋内温度環境に寄与すると思っています。

 

外壁下地と仕上げ

外壁はネオマフォーム付加断熱に通気工法を標準にしていますが、透湿防水シートは環境大国であるドイツ製のウートップトリオ(ウルトジャパン)を採用しています。
一部の日本製品は、熱や防蟻材の影響による劣化が問題視されていますので、防水性はもちろんですが耐久性に期待しています。

仕上げについては、お客様との打合せ当初は塗り壁なども検討されましたが、最終的に杉板ドイツ下見張のウッドロングエコドブ漬けに落ち着きました。
施工当初は薄い紫がかった木目になりますが、いずれはシルバーグレーのとても風合いのある色味になります。

弊社案件でこの仕様が続いている印象ですが、時間と共に出る風合いは工業製品には絶対に出せませんので、良いものは良い、ということでしょうか。笑

杉板等の自然素材は施工方法の知識やメンテナンスに一定の理解が必要かと思いますが、材料として世の中から無くなることはありませんので、サスティナブルな材料として皆さんに使って頂きたいと思います。

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