House-MS-06 基礎工事・上棟

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基礎工事

地鎮祭も無事に終わり、いよいよ工事に入りました。
(地鎮祭の様子はInstagramをどうぞ)

高台にある本計画は、がけ条例が掛かっていることもあり基礎工事に先立ち、柱状改良工事を先行して行っております。
また、古い擁壁と新築基礎との取り合いの設計に苦労しましたが、より安全に配慮した内容に出来たかと思っています。

今回は床断熱を採用しましたので、基礎工事に伴う断熱工事はありません。

床断熱を採用した理由はいくつかありますが、1つがコストです。
基礎断熱と比べるとシロアリ等も配慮しないといけないため、どうしてもコストは上がります。

もう1つが、施工リスクの軽減です。
先ほども書きましたが古い擁壁がある高台での計画のため、基礎設計がそれなりに複雑になっています。
その設計内容に基礎断熱工事が絡むと施工上納まりの収拾がつかないと感じたため、なるべくシンプルな施工となるように基礎断熱は採用しませんでした。

とはいえ、エネルギーシミュレーションはきちんと行っておりますので、床断熱を採用したことで温熱性能が悪くなるということではありません。

ご要望や予算、その他建築計画には色々な事項が複雑に絡んできますので、その時々の最適解を探す必要があり、この最適解を導き出すことこそが設計事務所(建築士)が出来る仕事だと思います。

 

構造材

弊社では、構造材に和歌山の山長商店さんの木材を採用することが多いです。

関東近郊で入手出来る材料より若干高いことはありますが、JAS製品として品質がきちんと管理されているので、今後の長い年月を思えばなるべくよい木材を使っておきたいと思って採用しています。

今回も山長商店で構造材を手配しましたが、設計上梁成が大きくならざるを得ない梁・桁材があったため、オール杉材とは行きませんでしたが、コストバランスを考えて適材適所で材料選定を行いました。

 

上棟

当日はあいにくの曇り空でしたが、何とか無事に上棟出来まして上棟式も行いました。
最近は、上棟式は行わないお客様も多くなっていますが、久しぶりに上棟日当日の式となりました。

設計段階から苦労が多かった本計画も、ようやく上棟日を迎えることが出来ました。
当日、この日を迎えたことを「泣けるぐらい大変に嬉しい」とお客様よりお話し頂いたりと、ここまでの苦労が少し報われたような気持ちにもなり、とても感慨深くなりました。

とはいえ、まだ終わったわけではありませんので、快適で健康的な住まいになるように引き続き業務に努めたいと思います。

 

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