H-KRH-09 窓取付・気密測定

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本計画は、長野県・軽井沢町で工事中の一戸建て住宅です。
避暑地として有名な軽井沢ですが、冬は氷点下になるほど寒い地域です。

そんな軽井沢で、夏も冬も快適に過ごすことを望んだお施主様と共に、パッシブハウスを目指しています。

 

窓はSmartwin

パッシブハウスを目指すような建物の場合は、窓の性能は極めて重要です。
選択肢としては、最低でもAPW430等の国産のトリプルガラス樹脂窓になると思いますが、軽井沢など気候条件が厳しい地域では、より高性能な窓にしないと基準のクリアが難しくなります。

本案件は、大きな吹抜があるためより厳しい条件となっておりますので、窓に関しては最高峰の商品を使用する必要がありますが、現状では高性能木製窓Smartwin(佐藤の窓)の一択かなと思っています。

Smartwinは、木枠の性能もさることながらサンゴバン製のガラス性能が素晴らしく、日射取得率(g-value)と熱貫流率(Ug値)が非常に優れています。

本案件も、元々は輸入品の高性能樹脂窓で検討を進めていましたが、Smartwinでシミュレーションし直すと壁の断熱材が一層減らせるほどの効果がありました。

尚、Smartwinは木枠の外側にウッドファイバー(フェノールフォームも選択可)がセットされているので、一般的な輸入品の窓納まりが出来ませんので、施工面で留意が必要です。

 

気密測定(中間時)

弊社では、基本的に工事中(以下、中間時)と工事完了時に気密測定を実施します。
中間時にも気密測定を行う理由は、数値が悪い場合に補修等がし易いためです。

中間時の実施するタイミングとしては、、
・外皮の気密処理(弊社は外壁等の構造用面材で気密を取っています。)
・窓や玄関ドアの取付
・電気配線や空調ダクト等のスリーブ管処理
という事項が完了している時期です。

特に、スリーブ管処理が完了する前に気密測定を実施する場合は、スリーブ管処理がきちんと出来ているのかが工事完了時の気密測定まで分からないので、可能な限り処理しておきます。

 

気密測定の機械は「コーナー札幌社製」の商品を使用することが殆どだと思いますが、今回気密測定を依頼しました信越BIBさんの使用していた気密測定器はRetrotec社という米国製の商品でした。

Retrotec社は、米国の気密測定器メーカーの最大手らしいですが、以前にパッシブハウスジャパンの方で大風量の建物を測定できる測定器を検討していて、それもRetrotec社製だったことを思い出しました。

コーナー札幌の場合は、条件によっては測定出来なかったり結果にバラツキがありますが、Retrotecの場合は、機械の方で正しい測定が出来るように制御している(風量調整アダプターの変更を求められたりする)ので、結果にバラツキが少ないようです。

尚、Retrotec社製の場合は、専用の取付枠での据付となりますが、けっこう大きなサイズの窓しか対応が出来ません。
今回も、玄関ドアでしか設置が出来ませんでしたので、その辺りは注意が必要でしょうか。

ちなみに、C値は0.1以下でしたので、ひとまず安堵ですね。

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