実施設計-設備機器編
キッチンやお風呂(主にユニットバス)、便器などを決める際は、基本的にはTOTOなどのメーカーのショールーム見学を行って商品を選択していきます。
尚、キッチンやお風呂は製作する(オーダーする)という選択肢がありますが、私個人的に、お風呂に関してはあまり重要視していないこともあり、在来風呂(要は、オーダーすること)はクライアントの希望がある時以外はお勧めすることもありません。
従って、実施設計が始まって一度は実施することとして、クライアントとショールーム見学をすることが多いですが、今回のクライアントは全て自分たちだけで行いました。
見方を変えると「設計者である私の意見は不要だ」ということにもなりますが、とにかく調べて・見て・検討することをクライアント自身で行いたい方々で、そういったことが色々な場面で起こりました。
実施設計-仕様・仕上編
先の通り、今回はクライアント自身で使いたい商品を調べてきます。
時折、意見を求められましたが、その意見が反映・採用されたという印象は余り残っていないので、ご自身が持っている価値観を優先される方々だ、というのが私の率直な感想です。
尚、当たり前のことですが、クライアントのご家族が暮らす家なので、クライアント自身にご納得頂くことが一番大事で、価値観を優先されること自体に正解も不正解もありませんが、設計者である私とクライアントの趣味嗜好があまりに違う場合は、関係性が難しい状況に進んでいくことにもなります。
誤解があるといけないので書いておきますが、
その状況に不満があるわけでなく、いつ何時もクライアントそれぞれやその状況に合わせて適切なコメントには心掛けています。
しかしながら、多くの場面で私の意見を必要としていない(ように感じる)状況に、色々と考えさせられました。
工事見積書作成
基本設計でお時間が掛かりましたので、実施設計はどうなることかと心配しておりましたが、通常のクライアントと同じぐらいの期間で工事見積書依頼用図面をまとめることが出来ました。
さて、物価が上がり続けている現状に戦々恐々としておりましたが、やはりというべきなのか、予想を上回る見積書が工務店より上がってきました。
尚、これまでにも何度も書いていますが、弊社はクライアントの予算はそれとしてお聞きしますが、その金額に沿った設計はせずにクライアントの希望は全て盛り込みます。
理由は、予算はさておき、まずはクライアントが希望する仕様やデザインはいくら掛かるのか?を知って頂いた方があとの納得感につながると思っているからです。
先の通り、今回も大幅な予算オーバーの金額になっておりますが、ここからは予算の変更をご検討頂きまして、その新予算を目標に取捨選択を行って頂くことになります。