column030 パッシブデザインを考える

パッシブ建築とは 先日、とあるミーティングで「パッシブ建築って、結局何なの?」という議論になりました。 その場では、「通風と躯体強化で言えば、どっちが正解?」的な話しも上がっていましたが、それも余り的を射ていない考え方だな、と思いながら聞いていました。 本来「パッシブ(デザイン)」とは、特別な動力機

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column029 湿気と結露を考える

湿気を考える 住宅の屋内環境を考える上で、湿度管理はとても重要な議題です。 湿度には「相対湿度」と「絶対湿度」がありますが、一般的に耳にする湿度とは相対湿度のことを指しています。 どちらの湿度も空気中の水蒸気の量を示すものですが、この水蒸気のことや建築材料中の水蒸気・水分を総称して「湿気」といいます

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column028 換気と通風を考える

換気と通風と漏気 住宅建築を考える時に「換気」と「通風」を混同している設計者を見かけます。 更に言えば「漏気」も加わって、3つの違いをきちんと理解して設計出来ていないことが多いと思います。 ここで、それぞれについて簡単に説明したいと思います。 換気について、悪化した室内空気を清浄な外気と入れ替えるこ

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column026 高性能住宅のコスト

省エネ基準義務化の延期 先月行われた「社会資本整備審議会 建築分科会 第17回建築環境部会」にて、2020年に予定していた300㎡以下の小規模住宅に対する省エネ基準義務化が延期(中止?)されることが報告されました。 その理由はいくつかあるのですが、1つが「省エネ基準適合への追加コストを光熱費の低減に

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column025 日本エコハウス大賞

建築のコンテストとは 建築業界には、いろいろな団体で主催するたくさんの建築のコンテスト(賞・アワード)があります。 例えば、日本建築家協会(JIA)では「日本建築大賞」や「環境建築賞」、東京建築士会では「住宅建築賞」や「住宅課題賞」などを開催しています。 その意味合いにおいても、建築士が世の中に認知

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column024 エコハウスとは何か

エコハウスとは 温室効果ガスの影響により地球温暖化が叫ばれてずいぶん経ちますが、近年は日本においても台風などの災害による影響が全国でみられるように異常気象の話しもよく耳にします。 そんな時代背景もあり住宅業界でも、省エネルギー住宅や低炭素住宅、ZEHなど(以下、省エネ住宅と呼ぶ)、地球温暖化に配慮し

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パッシブハウス

column023 パッシブハウスの間取り

間取りとは 家の大きさや広さを表す言葉として、○LDKや床面積□坪などがありますが、それだけではどんな家なのかは分かりません。 そのどんな家なのか確認するのに良い方法が、間取りを見ることです。 間取りとは、どんな空間構成(部屋の集まり)で出来ているのかを、平面的に確認出来るものです。 プランニングや

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column022 住み替えられる街づくり

新たな住宅スタイルを考える 住み替えられる街づくり、これは私が10年ほど前に思いついたことですが、もう少し詳しく書くと「様々な世代の人々が、その時の生活スタイルに合わせて家を住み替えられる街」のことです。 日本人の多くが「住宅購入は、一生に一度の買い物」と思っています。 そのような考えに至る理由は簡

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column020 住宅に就いて思うこと

住宅に就いて 「必要なものだけを単純化して、美しいところを備えていれば、居心地よい家になる」 これは、志賀直哉が「住宅に就いて」書いた随筆の一文です。 何を持って居心地が良いかは人それぞれかと思いますが、この一文から感じられる居心地の良さが私は好きです。 私は設計する上でお客様のご要望を伺いながら、

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column015 設計者の区分を考える

専門用語は分かりにくい 先日のこと、一般の方とお話しをしている際に「えっ、意匠設計者って何ですか?」と質問を受けました。 私としては、特別なことではなくその言葉を使ったのですが、まさかそれについて質問をされるとは思っていませんでした。 いつも一般の方とお話しをする時は、分かりにくい専門用語を使わない

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