column022 住み替えられる街づくり

新たな住宅スタイルを考える 住み替えられる街づくり、これは私が10年ほど前に思いついたことですが、もう少し詳しく書くと「様々な世代の人々が、その時の生活スタイルに合わせて家を住み替えられる街」のことです。 日本人の多くが「住宅購入は、一生に一度の買い物」と思っています。 そのような考えに至る理由は簡

続きを読む

column021 何故断熱なのかを考える

快適とは何か 我々の生活の中で感じる快適さに影響を及ぼす要因はいろいろありますが、基本的には聴覚や嗅覚などの五感にとってどう感じるか?が重要なことです。 それらは、建築の室内環境としては美的要因・心理的要因・生理的要因・機能的要因と表現され、それぞれに五感が単独で又は相互的に影響を与えながら、我々は

続きを読む

column020 住宅に就いて思うこと

住宅に就いて 「必要なものだけを単純化して、美しいところを備えていれば、居心地よい家になる」 これは、志賀直哉が「住宅に就いて」書いた随筆の一文です。 何を持って居心地が良いかは人それぞれかと思いますが、この一文から感じられる居心地の良さが私は好きです。 私は設計する上でお客様のご要望を伺いながら、

続きを読む

column019 Ua値と一次エネルギー

建築物省エネ法とは H27年に改正した「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(通称、建築物省エネ法)」以前は、省エネ基準と言えば、主に断熱性能のことを示していました。 しかし、先の改正で設備などの性能を評価した一次エネルギー消費量でも省エネ基準の1つとして示せることになりました。 因みに、一

続きを読む

column018 断熱とUa値を考える

東京23区のUa値とは 2020年に省エネ基準が住宅レベルでも法制度化されようとしていますが、未だ断熱性能を良くすることに二の足を踏んでいる方々がいらっしゃいます。 初めから毛嫌いしている方もいれば、計算などが良くわからない為に思考停止している方もいるのかもしれません。 「そんな難しいことではないし

続きを読む

column017 温熱性能と準耐火構造

防火・準防火地域とは 住宅などを建築する敷地には、建築基準法上の様々なルールがあり、敷地に対して建築出来る広さや高さ、用途などが制限されていますが、基本的にはその地域に適した環境が維持されるように制限を掛けています。 その中で、「防火・準防火地域」というルールがあり、その地域内の建築物はその規模によ

続きを読む

column016 地盤と地震動を考える

地盤とは 住宅などを建築する上で、どのような地盤に建てるのか?は非常に重要なことの1つです。 それは、地盤の特性によって建物へ作用する地震による揺れ(以下、地震動)が変化するためです。 構造計算上も、地震力を検討する場合「振動特性係数/Rt」という係数に、地盤の特性(硬質や軟弱など)を反映させます。

続きを読む

column015 設計者の区分を考える

専門用語は分かりにくい 先日のこと、一般の方とお話しをしている際に「えっ、意匠設計者って何ですか?」と質問を受けました。 私としては、特別なことではなくその言葉を使ったのですが、まさかそれについて質問をされるとは思っていませんでした。 いつも一般の方とお話しをする時は、分かりにくい専門用語を使わない

続きを読む

column014 四号建築物を考える

四号建築物と耐震等級 非常に残念なことですが、大地震が来る度に何かしらの建物被害が報告されます。 それは、築何十年という耐震性の低い多くの住宅が今なお使われているので、ある所では致し方ないことかもしれませんが、その原因として「4号建築物」や「耐震等級」なる言葉が世間を賑やかせたりします。 ここで、簡

続きを読む

column013 住宅建築で解決すべきこと

極論を言えば、住宅建築とは、 「エネルギー問題と住宅ローン問題にどう向き合うのか」 にあると思っております。 エネルギー問題とはパブリックなこと、住宅ローン問題とはプライベートなことと捉えています。 エネルギー問題は、地球温暖化問題を起因とする省エネ・省CO₂社会実現への取り組みのことです。日本の省

続きを読む