H-OY-01 ご相談から設計監理契約

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新築と改修のご相談

家づくりにおいて、基本的には新築か改修(リフォームやリノベ含む)のどちらかを選択することになります。

既存住宅があるような場合は、建て替えによる新築なのか、改修で行くのか悩まれる方もおられますが、今回はまた違った形での新築と改修のご相談から始まりました。

初回のご面談でお話をお聞きすると、現在進行中の新築計画があり着工間際でストップしているとのこと。

ストップしている理由に、ウッドショックによる材料不足等もあるようでしたが、お客様が望む所謂「高気密高断熱住宅」(以下、高性能住宅)を設計したことがない設計事務所に依頼されたようで、その辺りの不安感もストップした理由としてあるようでした。

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少し話が脱線しますが、、
最近はTwitter等で施主側が主導して高性能住宅を造っている投稿を見かけますが、個人的には上手く行かないと思っています。
それは、建築の素人である施主が、(温熱のことを知らないまでも)建築のプロである建築士を相手に上手く誘導出来るとは思えないからです。
また、温熱に興味がない建築士をやる気にさせることも基本的には無理で、上手く行ったとすれば、それは単に運が良かっただけだと思います。

よって、高性能住宅を求めるのであれば、それらが得意な設計事務所なり工務店に設計や施工を依頼すべきだと思っています。

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さて、話を元に戻しますが、新築計画がストップしてしまった為に、ご親戚が所有している既存住宅を改修して仮住まいとすることを検討中とのことでした。
また、新築計画の方も白紙に戻し、そちらの設計も弊社に依頼したいとのお話でした。

 

敷地の確認

色々と意見交換をしましたが、計画地が弊社から歩いて行ける距離でしたので、当日に敷地を見せて頂くことになりました。

敷地は、土地のオーナー宅の南側にもう一軒住宅が建てられる広さで、都市部でこの広さはあまり見ることがありません。
建築を予定しているその南側部分は、きちんと手が加えられた庭となっていて、何だか勿体ないと思ったのが最初の感想でした。

周辺環境としては、住宅街の一角で南側は駐車場になっていて日当たりに問題はなく、ご希望されている平屋建てでもきちんと日射取得が出来そうな環境でした。

先の話で改修による仮住まい案は、お客様としては「ウッドショック等の影響により新築計画には時間が掛かる」との認識からくるお考えだったようです。

しかし、数年間だけ住む為に改修するのはお金がもったいないと思いましたので、新築がご希望であるならば、ご希望通りに進めることが良いと思う、とアドバイスをしてこの日は終わりました。

 

改修計画での設計監理契約

計画地の確認から設計監理契約までの間、完成した弊社案件をご見学頂いたり、新築計画に必要な現況測量をご準備頂いたりと、連絡を取らせて頂いておりましたが、途中から「既存住宅の改修計画」という案に方向転換することになりました。

理由の詳細は割愛致しますが、母屋と繋がった現在は使われていない増築部分(これだけで40坪程度あります)をスケルトンでリノベーションする案に、お客様と土地と既存住宅のオーナーとの話し合いで決まったとのことでした。

先にも書きましたが、私としては折角の庭を潰して新築するのは勿体ないと思っていて、設計者的立場で言えば「増築部分を解体して新築を建てる」か「増築部分をスケルトン改修」のどちらかと思っていたので、そのうちの1つに落ち着いて良かったです。

方向性が決まりましたので、設計監理契約を締結する段取りとなりました。

改修の場合は、初めに行う既存住宅の現況調査のみでご契約することもありますが、今回は調査も含んだ内容で設計監理契約をご締結頂き進めることになりました。

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