◎物件探し編
ここまで「購入の経緯」や「資金計画」について書いてきましたが、今回は「物件探し」のお話しです。
今までも仕事上の情報収集の一環として、土地やマンションといったものを検索することはありましたが、自宅の為に調べたことは今回が初めてでした。
ちなみに、購入の経緯でも書かせて頂いた通りに、「住みたい賃貸住宅が1つもない」は購入衝動の1つなのですが、マンションを調べ始めた理由は全く別のところがあります。
実は、別会社(株式会社あたらしいこと)で「サステナブル賃貸」という事業をやりたくて、東京23区内の物件事情を調査していましたが、自分が思っていたより安い金額帯であることが分かりました。
ここでふと、「ん、事業というより自宅もありなのか??」という考えが頭をよぎりまして(笑)、資金計画編でも書いてありますが、取引先の銀行に相談ところ、住宅ローン的にもあり得ることが判明。
ということで、ほぼ思いつきで行動を起こしまして、結果、中古マンションを探すことになりましたが、、
当編はそんな状況からのお話しになっています。
それでは、今回の目次です。
07.物件探し1-探し方
08.物件探し2-落とし穴
探し方については、私が採用した方法を含めて可能性のある方法を書いてみたいと思います。
落とし穴については、先の通り事前に銀行へ相談したのに起こった内容なので資金計画にも関係することですが、物件探し中に発覚しましたので、この章で書かせて頂くことにしました。
07.物件探し1-探し方
物件の探し方については、大きく分けて「自分で探す」と「仲介会社に探してもらう」の2パターンがあります。
最終的には、仲介者(宅建士)が必要ではあるのですが、別の表現で書くと「仲介者を決めない」と「仲介者を決める」という方法とも言えます。
簡単にご説明します。
まず、自分で探すとは、、
・アットホームやスーモなどの不動産情報サイトでネット検索して探す
という方法です。
一般的な探し方で実践している方も多いと思う方法ですが、実は仲介者が決まっていません。
例えば、Aという良さそうな物件を見つけて連絡を取るのは、その情報ページを掲載している仲介会社Bですが、次に見たいと思ったCという物件の仲介会社がBとは限りません。
あくまで、情報を掲載している仲介会社に連絡を取る必要があるので、都度、仲介会社と関係を築かないといけない状況が生まれます。
次に、仲介会社に探してもらうとは、、
・情報サイトの窓口(スーモカウンターや三井のリハウスなど)に行って担当者を決める
という方法です。
これであれば、Aという物件もCという物件も仲介会社が同じなので、関係が築きやすいとも言えます。
また、ご自身で物件を探す必要はなく、担当者に希望を伝えると探してくれます。
これは、どちらが良いという話ではなく、どちらにもメリット・デメリットはあろうかと思いますので、ご自身にあった方法を選択することになると思います。
さて、そんな前置きを踏まえて、私がどのように探したかと言いますと、
・仕事で知り合った不動産会社の方に仲介を依頼する
という方法を取りました。
ちなみに、その方(以下、D氏)は普段は中古物件の買取再販などをされている方で、個人のマンション探しはしておられず、あくまでも仲介のみの依頼でマンション探しは自身で行いました。
分かり難いので少しご説明しますと、
情報サイトでマンションを探すまでは「自分で探す」と同じですが、見たい物件が見つかったら情報サイト上の連絡先に連絡するのではく、D氏に連絡して物件見学の段取りを取ってもらいます。
その後、物件が気に入れば「購入」ということになりますが、この物件見学(案内)のタイミングが仲介者の決まるタイミングとなりますので、上記のような流れになるわけです。
何故、このような少し面倒なことをするかというと、
物件の仲介を信頼の置ける方(宅建士)に依頼したかったからです。
土地を含めた不動産売買の場合は、この宅建士の立ち回り方も非常に重要です。
例えば、その物件購入におけるメリット・デメリットをきちんと説明してくれるような誠実で信頼の置ける方であることが重要ですし、クライアント(私)の希望に沿った売主側との価格交渉を成立出来る経験値の高い方が望ましいです。
また、建築行為(私の場合はリノベーション)を伴う物件購入の場合は、建築のわかるアドバイザー(要は、建築士)からの建築的なアドバイスも必要だと思います。
※不動産会社は、不動産のプロではありますが、建築のプロではありません
要は、リノベを前提とした中古マンション購入の場合は、「宅建士」「建築士」という士業二人の協力が必要不可欠になりますが、それらの行為は「クライアントの希望を理解している信頼の置ける方に依頼する」ということが計画をスムーズに進めるためには必要な選択だと思います。
多くの宅建士がまじめに業務に取り組んでおられると思いますが、中には(仲介料目当てで)早く契約まで進めたいばかりに、クライアント側に不利な情報(ここでは、法律上の説明義務の範囲ではないことを指します)を説明しないようなケースもある得ることなので、そういったリスクは少ないに越したことはありません。
尚、私の場合は、自身が建築士ですから宅建士のみを探せば良いことになりますが、多くの一般の方が二人とも探すことはなかなかハードルが高いと思います。
それでは、どうするか?
一般の方は、信頼の置ける建築士を探す、ということをお勧めします。
理由は簡単で、住宅計画(ここでは、新築・リノベ問わず、建築行為を指す)は、
・物件(土地や中古マンション)購入がゴールではなく、建築することが目的
であるからです。
実は、どんな住宅計画であっても、一番長く付き合うことになるのは建築士です。
まあ、設計行為(主にデザイン)にしか興味のない建築士も存在するためにその見極めは必要ですが、家づくり全般の相談が可能な建築士を見つけることは、住宅計画が成功する1つの秘訣だと思います。
最後は、探し方よりもその前段のことになりましたが、重要なことだと思いましたので、少し書かせて頂きました。
08.物件探し2-落とし穴
探し方という大層な書き方をしている割には、結果的にはネット検索で探したわけですが(笑)、ここでは私がたどった流れをご説明しながら、実際に起こった落とし穴について書いていこうと思います。
先にも書きましたが、仕事で知り合った不動産会社の方に仲介を依頼したかったので、情報サイトの窓口は利用せずに自分で物件を探すことになりました。
ちなみに、私の主な条件は以下です。
・(当時の事務所があった)豊島区内で交通の便が良い場所
・自宅兼事務所が可能な40~50平米程度の広さ
・トータル予算(中古マンション購入やリノベ工事、諸経費等の合計)は3500万円程度
10年以上事務所経営を豊島区内で行っていましたので、なるべく豊島区内が希望でした。
また、地下鉄沿線は交通の便が良いこともあり、結果として「池袋」「要町」「千川」「小竹向原」という有楽町線駅を最寄りとするひとり暮らしが可能な広さのマンションを探しました。
そんな中で、価格的に手頃な物件を見つけました。
大きさは40平米を切っていて十分という広さではありませんが、広告を見る限りは自宅兼事務所としても生活は出来ると思えたので、ひとまず内見することにしました。
内見後も悪いイメージはなかったので、以下の流れで購入申込みをしました。
・売主と価格交渉(指値といいます) → 売主と金額合意 → 購入申込み
ここで、相談していた取引銀行さんに購入したい物件が見つかった、という報告をしましたが、、
ここで問題が起きました。
なんと、その物件では住宅ローンは利用できない、とのこと。
え?????
まさに、寝耳に水、青天の霹靂、とはこのこと(笑)
で、理由を聞いてみると、小さすぎると。。
ん、小さいとダメなの?
小さいと掛かる費用も少なくて、リスクも少ないから良くない??
以前に、クライアントが小さい土地(39平米)を購入されて、住宅ローンに苦労したことがありました。
それは、土地が小さすぎて住宅用地として担保価値がない、というような理由だった記憶ですが、今回はすでに住宅と存在しているマンション購入ですので、(広さによる)担保価値は関係ない気がします。
これは、業界で言われている理由の1つで、本当のところは分からないのですが、
・一人暮らし規模の大きさは賃貸にするケースがあるので、それを未然に防いでいる
とのこと。
本来、賃貸経営する場合は事業用ローンで融資を受ける必要がありますが、自宅利用の態で住宅ローン融資を受けられると低い金利でローンを組めることになります。
要は、不正な住宅ローン利用の防止ですね。
まあ、一度融資すると実態調査することには限界がありますので、そういったことがないように未然に防いでいることは理解出来ますが、私のように本当に住宅目的で小ぶりなマンションを購入したい層にはなかなか厳しい対応です。
逆にみると、小ぶりな物件を購入してしまうと今度は売りにくくなることも考えられるので、自己資金に余裕のある方や少し多めの住宅ローンが組める状況にある方は、広め目の物件を購入しておくこともリスクヘッジの1つかもしれません。
ちなみに、広さの目安は50平米以上で金融機関(実質は保証会社)によっては40平米以上でも可能性は十分にあると思いますが、広さは住宅ローン控除の利用有無も関係があることを踏まえると、広さが必要ない一人暮らしやDINKSであっても床面積50平米以上の方が無難かもしれません。
いずれにしても、どのぐらいの融資を受けるのかでも条件は変わってきますので、ご自身のご希望がある程度まとまった段階で、(物件探しの前段階で)金融機関にご相談することをお勧めします。
―――――
以上です。
今回は「物件探し編」を書かせて頂きました。
私の場合は建築士という立場でもありますので、今までも土地などの不動産探しに触れる機会がありましたが、それでも落とし穴にはまる事態となりました。
まあ、知っているが故にはまってしまった感がないこともないのですが(笑)、一度も不動産探しに触れたことのない一般施主が家づくりをする大変さも分かったので、建築士の立場としては良い経験をしたと思っています。
それと、本文では書かなかったのですが、
物件を探すにあたり、周辺地域を散策して地域の空気感を知る、ということをしました。
私としては、やはりこの地域が良いよね、となるきっかけにもなりましたが、悪い面を知るきっかけになることもあり得ます。
遠い地域で探す場合は大変ですが、なるべく多くの時間を割いて、お散歩することをお勧めします。
次回のVol.4は「売買契約編」を書きたいと思います。
それでは、次回以降も宜しくお願い致します。
ArchiAtelierMA株式会社
代表取締役 丸山晃寿


