column008 構造用面材の選び方

木造住宅の場合、地震に強い建物にするために「耐力壁」というものを設置します。
大まかにわけて「筋交」と「構造用面材」の2種類の方法がありますが、最近は構造用面材で造る方が地震に強い建物が出来ると言われています。
そんな構造用面材は構造用合板を始めとして、いくつもの種類がいまは使われています。どれを選んだらよいのか正直迷いますが、私は主に「透湿抵抗値」を基準に選んでいます。

構造用面材なのに何故?と思われるかと思いますが、耐震性能という意味では面材そのもので決まるわけではなく、トータルの考え方や面材の施工状況などによることが多く、良い悪いが簡単に決められるものではありません。また、強度を表す「壁倍率」の数字そのものを信じ、その建物に必要な耐力壁長が満たせるとすれば、どれも違いがないとも言えます。しかし、各面材で違いがある項目があります。それが、透湿抵抗値です。

昨今、一戸建て住宅の耐力壁に面材が使われていることや高断熱・高気密住宅の普及のため、住宅の気密性が上がっています。気密性が良くなること自体は悪い事ではないですが、今まで隙間から(ある意味)勝手に出入りしていた湿気が壁の中などに留まるという現象が起こります。この現象は「結露」を引き起こす原因にもなり、それは構造躯体やグラスウールなどの繊維系断熱材の劣化につながります。そのため、なるべく壁内には湿気を入れず又入ってしまった湿気を速やかに外部へ排出する必要があります。最近は、外壁通気工法が一般的になり湿気を外部へ排出し易くなってはいますが、ここで透湿抵抗の高い構造用面材を外壁側に使うとそれらの妨げになる恐れがあります。
これらのことを踏まえ、躯体性能にも影響を及ぼす可能性があることを避ける為、なるべく透湿抵抗の低い材料を使うようにしています。
参考までに、ポピュラーな構造用面材の特徴をまとめました。

 

 

基本的には、耐震性及び耐久性の向上を念頭において設計しますし、面材の壁倍率や大壁仕様や真壁仕様などの納め方、防火構造への対応、防腐防蟻への対応などその住宅ごとに考えるべき内容や重要とすべき要件が違いますので、その都度その状況に見合った面材を採用するようには心掛けています。